『過去を変えることは出来ない、でも、未来は作っていけるじゃない』

最終回のユナのこの言葉が輪舞曲の大きなテーマでした。
宿命に翻弄されながらも、強く、明るく、そして、最後には信じることですべてを許すユナ。
哀しみ、苦しみ、辛さを内に秘めながらも、いつも”愛する”心の深さをもっていたユナ。
可愛いユナ、勝気なユナ、そして、誰にもいえない秘密をもつ、もうひとりのユナ・・・
ジウ姫の情感があったからこそ、こんなに複雑な身の上の役を演じられたと感慨もひとしおです。


『輪舞曲』のユナ、そして、佐倉愛という役を通して、
ジウ姫はまた、私達にとても大きな宝物を残してくれました。

”過去を変えることは出来ない”
途方に暮れる・・・・　　そして、なにもしない。

そんな今の日本の世の中に、
”まず歩みだす、はじめの一歩の勇気”を示してくれたように思います。

お互いの明るい未来を信じれば、なんでもできること。
こころを寄せ合っていきることはむずかしくないということ。
”さりげなくて、あたたかい”ジウ姫のやさしさから感じたメッセージです。
『未来を夢みようよ』ってね。


韓国女優として、韓日合作の初の連続ドラマの主役を演じられたジウ姫。
その重責は大変なものだったでしょう。
日本で日本人と仕事をすること、日本語を使うこと、日本語のせりふを覚えること、
日本に滞在すること・・・・・"初めて”ばかり・・・


でも、やり遂げましたね、すごいです。

しかも、共演者の竹野内豊さまに、
『知れば、知るほど、素が魅力的で、もっと知りたくなる女優さん。
いろいろな役をしてほしいし、また共演したいです』
と言わせてしまいましたね。またひとりジウ姫ファンを獲得した気分です。

また、輪舞曲最終回は韓国・日本の名優さんたちの演技でより感動的でした。
”俺を信じろ！”とやっと頼れる琢己になってくれた竹野内豊さま。
”誰かのために死ぬなら怖くないんだよ”と言った時のヒデ（佐藤隆太さま）の覚悟で血走った目の演技。
モグラに豹変したときの夏目（竹財輝之助さま）の不気味な薄笑い。
ヨンジェに撃たれた時に見せた龍吾（速水もこみちさま）の悲しい孤独を感じた微笑。
ヨンジェ（シン･ヒョンジュンさま）が逝く直前に琢己にみせた純粋な少年のような照れ笑い＆涙＆ウインクは、短い演技で琢己に伝えたいことを全部伝えたすごい演技でした。
宋(橋爪功さま）の一連の冷たい目の演技。特に
『うらやましいね、その若さ』と琢己にいい放った時の宋も最高でした。

宋が自分たちの両親を殺したと知っても、一緒に過ごした14年の歳月の重さから信じるというユナとユニに、
『バカな姉妹だ』といいつつ視線が定まらなくなる演技で動揺を表現し、
ネックレスはおまえたちを縛る首輪だとまでいい『思いあがるな』と
いい放つ。ベテランの迫真の演技でした。
しかし、ユナの
『過去を変えることは出来ない、でも、未来は作っていけるじゃない』
という言葉で自分の愚かさに気づかされる宋。
宋すらも愛で変えてしまうジウ姫ならではのユナの演技でしたね。

ほかにも杉浦直樹さま、風吹ジュンさま、岡本麗さま、石見三省さま、木村佳乃さま、。。。。すべての共演者の方が
本当に素敵でした。ドラマへの愛を感じました。

そして、植田プロデューサーをはじめとした輪舞曲制作スタッフや関係者のみなさま、私も関係者の一員の
気分でずっとジウ姫来日から５ヶ月を過ごさせていただきました。

輪舞曲最終回の視聴率は１７．７％と好評でした。でも、数字でははかれないたくさんの宝物をいただきました。

本当にお疲れ様でした。夢をありがとうございました。