「もっと召し上がりますか？」　｢少しでよろしいですか？」
ひとりひとりのお年寄りに声をかけながら、ジウ姫は本当にひたすら一生懸命にご飯をよそっていました。
その姿は、化粧気の無い透き通るような美しい素顔に黒の長袖Tシャツにジーンズの普段着。
最初は深々と赤と白のCAPをかぶっていらっしゃいましたが、すぐに髪をご自身であっという間にアップされて、ボランティアのひとりとして本当に自然にお仕事をされていました。
「今日は日本からも含めて70人を超える人が奉仕にきてくれましたよ」と
通り掛かりの元気な女性が並んで待っているお年寄りに伝えて下さったためか、
ジウ姫のことさえも日本人と勘違いをされて、日本語で話しかけてくださるお年寄りの方もいたようです。
そんな方にはジウ姫は日本語で『もっと』とか『少し』とか聞いていらしたとか。
それくらい自然体のジウ姫は素顔のチェ･ミヒャンさまそのものだったのかもしれません。
「ボランティアは人知れずするもの」といつもおっしゃっているようにひとりの普通の女性として振舞われている姿が印象的でした。
もちろんジウ姫とわかり、しかも誕生日と気づいた方からは「おめでとう」と声をかけられるとホントに嬉しそうにお礼をおっしゃっていました。


私が遠くから見ていた時でした。ジウ姫が一瞬汗をふくために仕事を離れた時に、食事をしている1人のお年寄りの方が何かこまっている様子に気づかれたようでした。その様子をじっと見守っていたジウ姫。その方は食べきれないものを持ちかえりたかったようでした。
するとジウ姫はご自身でもっていたビニールの中身をあけ、すかさずさしだされていました。そんなさりげない気配りが自然にできる女性なんだと、またまた私は感激してしまいました。


６００人近い方々のご飯をつぐ作業は、本当に大変そうでした。時々、プ～とホッぺをふくらませたりして・・・
いつもよりご飯がやわらかかったため余計に力が必要だったようです。
しかもジウ姫は背が高いので姿勢がつらそうでした。でも、ひたすら一生懸命に。
最後の少しの間だけはおぼろ豆腐をいれる担当をされていましたが、鍋をかたむけて残る事のないように、そしてひとりでも多くの人にたべていただきたくために努力されていました。



今年、ジウ姫は最初から最後までご一緒してくださいました。
始まる前の準備の時でした。キム･ヒョンモマネージャー様からジウ姫からの差し入れのお餅をいただき、
ひとりひとりに配るために小分けにしてビニールに入れる作業をしている時でした。
ふと後ろを振り返ると帽子をかぶった女性が・・・　ジウ姫でした。本当にさりげなくご登場されました。
私に気づいてくださったジウ姫は、（わぁ）『げんき？』となんと日本語で自然に挨拶をしてくれました。
みなさま、すみません(◎_◎;)
その作業にジウ姫も自然に加わって、皆といっしょに餅をビニールにいれては入れ・・・
私は日本語で「おたんじょうび　おめでとう　ございます」とお伝えしたのですが、
作業に一生懸命だったためかジウ姫は（ ・＿・）ん？
というお顔をされていました。
でも、韓国語で「ピガワソ、ノムヒンドゥリエヨ（雨が降って，大変ですね）」というと「ネェ～」と心配そうな顔をされました。


本当に皮肉なことにお年寄りの方が待っていらしている時から，雨脚が強くなりました。
たくさんの方が整理券を片手に始まるのを待っていらっしゃいました。
配膳がはじまった時でした。誘導係をしていた私は車椅子でわざわざ雨の中をきてくださった二人の方に気づきました。
その方々の順番はまだでしたが、雨にぬれているのを見ていられなくて・・・
特別はいけないと思いつつ、「チョヌン　イルボンサラミエヨ　クレソ　ハングゴガ　モルゲッソヨ（私は日本人です。だから韓国語がわからないです）
といいながら、二人の方に先に食事をあげてもいいかとジェスチャーで待っている方に伝えようとしました。
すると日本語のわかる方が皆に伝えてくださって、先にその二人の方に食事を提供することができました。
待っている方々も早く食べたかったでしょうに、みなさまの表情がおだやかで、やさしい空気が流れました。


私は一人一人の方に「マシケトュセヨ」と声をかけながら、おいしく召し上がる姿をみて幸せになりました。
来る前は日本人である私が奉仕をすることがどう思われるのか、少し心配をしていた自分が恥ずかしくなりました。
でも、輪舞曲のユナの言葉「過去は変えられない。未来は創っていけるじゃない」という言葉を実践してよかったと思いました。
最後にひとりのお年寄りの方が私に飴をひとつ、くださったんですよ。感激でした！


最後の食事を配り終わった時にみなで拍手をしました。
夢だった奉仕にくることができて本当によかったと思いました。

チェ･ジウさんというひとりの女優さんのファンになって、STARJIWOOを知り、この小さい愛実践の活動を知りました。
毎月この活動をもう５４回も続けていらっしゃる韓国STRJIWOO家族は本当に凄い人たちです。
ジウ姫の優しさ，素晴らしさがボランティア精神となって皆にも受け継がれていく。本当に凄いですね。
ジウ姫のマネージャーであられる、キム･ヒョンモさまもホ･ミニョンさまも一生懸命にずっとご一緒に奉仕をされていて感激しました。
今回参加できなかった方のなかには、ジウ姫の誕生日にちなんでジャワ島の救援基金を送ったという方もいらっしゃいました。
その場にいらっしゃった方もいらっしゃらなかった方も、ジウ姫との出会うことで素晴らしい経験ができたことが嬉しくなりました。


ご自身の誕生日に奉仕活動をされるジウ姫から、本当にたくさんの宝物をいただきました。

ジウ姫のファンであることが誇らしかったです。

奉仕が終わって、アップにした髪をほどきヘウォンのようになった時、そこには一瞬女優さんの華やかなジウ姫がいました。
駐車場で、誕生日であるジウ姫のためにケーキが用意された瞬間だけ、不思議と雨はあがっていました。
ろうそくがなぜか１本だけたてられ、皆で誕生日の歌を韓国語で歌い、ジウ姫が火を吹き消しました。パチ、パチ，パチ・・
「みんなで、ケーキを食べてね。今日はどこにもいかないんでしょ？」とエバーランドにいくことを知ってか知らずか、いたずらっぽく言い残して、元気に車にのりこんだジウ姫が本当にお茶目で可愛かったです。

ジウ姫、おめでとう。そして、ありがとう。

次回は普段の活動の時にもできるだけお手伝いに参加できるようにしたいと思います。
このような機会をあたえてくださったすべての方に感謝します。
本当にお世話になりました。